Programming Game AI by Example
ネタに困った時の技術書紹介です。
しかも前のBlogから引っ張ってきました。
ゲーム向けAIについての本は「ゲーム開発者のためのAI入門」で決まりなのですが、題名の通り入門なので、もうちょっと範囲の広い内容が書いてある本でお勧めなのが「Programming Game AI by Example」です。
ページ数は460pくらいで、ペーパーブックなので、持ち歩いて電車の中で読むのも楽です。
目次で内容を簡単に説明すると
- Chapter1 A Math and Physics Primer
- この章はベクトル計算や簡単な運動方程式の解説です。AIの話はありません。
- Chapter2 State-Driven Agent Design
- この章はAIの状態遷移について、簡単な例やソースコードを挙げて説明しています。
- Chapter3 How to Create Autonomously Moving Game Agent
- この章はどういう条件判断で敵等が移動するかの説明をしています。アクション要素のあるゲームなら必須の要素だと思います。
- Chapter4 Sports Simulation - Simple Soccer
- Chapter5 The Secret Life of Graphs
- この章は「グラフ理論」というノード(節点・頂点)の集合とエッジ(枝・辺)の集合で構成されるグラフの性質について研究する学問のゲームでの使用例を説明しています。
- Chapter6 To Script, or Not to Script, That Is the Question
- Chapter7 Ravne:An Overview
- Chapter8 Practical Path Plnning
- この章ではゲーム向けAIの花形とも言えるパス解析についての説明をしています。マップに埋め込むパス情報はナビゲーションメッシュでは無く一定間隔においたパスポイントによる解析です。
- Chapter9 Goal-Driven Agent Behavior
- 和訳すると「目標志向のエージェントのふるまい」でしょうか。例えば「鋼の剣を手に入れる」という目標があった、剣を買うにはお金が必要なので、お金を貯めるという目標が出来、お金を貯めるにはモンスターを倒す必要があるという感じです。
- Chapter10 Fuzzy Logic
- 一時期家電で流行ったファジー理論についての説明です
という感じになります。
どの章もソースコードや図がふんだんに使われているので、多少英語が苦手でもそれらから補完することが出来るので、洋書の技術書の入門としても悪くないと思います。
Programming Game AI By Example (Wordware Game Developers Library)
- 作者: Mat Buckland
- 出版社/メーカー: Jones & Bartlett Learning
- 発売日: 2004/11/01
- メディア: ペーパーバック
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- 作者: David M. Bourg,Glenn Seemann,株式会社クイープ
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
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