秋葉原通り魔事件

ちょうど同じ時間に秋葉原にいたので、かなりショックでした。
ネットで犯人が人生に絶望していた事について「戦後の混乱期に比べれば生ぬるい。甘えだ」「アフリカ等にはもっと悲惨な生活をしている人がいる」などの反応がありましたが、私はそれは違うと思います。

少なくとも戦後については、「今は苦しいけど、これから頑張れば良くなっていく」という希望があった思います。
それに比べて期間工の彼にとって、今のTVやネットで報道されているワーキングプア問題は、今後の人生は下り坂が続くような印象を与え続けていたと思います。
彼がどう思ったかで、現実がどうなのかはあまり重要ではありません。

昔の日本やアフリカやインドの貧困層は確かに貧乏ですが、笑顔があったと思うんですよ。
単純かもしれませんが、人間は笑顔があれば生きていけると思うんです。
彼に「人生は楽しいよ」と伝えてくれる人が、周りに居なかった事が非常に残念です。


「大人が笑うのはな。大人は楽しいぜって子供に羨ましがられるため
人生は希望に満ちてるって教えるためさ」

惑星のさみだれ」という漫画に登場する東雲半月というキャラクターの台詞なのですが、今回の事件を見て、この言葉を忘れないでいこうと強く思いました。